カルシウムやマグネシウム、亜鉛、セレニウムなどは、体の健康にも欠かせないミネラルなのですが、ミネラル全部が体に良いものばかりではありません。体に堆積すると、非常に深刻な悪影響を及ぼすミネラル(有害ミネラル)も存在します。今回はそんな「摂ってはいけない」ミネラルについて触れてみます。
●<鉛>
鉛の体内への蓄積は、子供においては学習能力低下、聴覚障害、成長遅延等の障害を生み、成人においての中毒症状は知的障害よりも腹部の慢性的な不快感や痛み、高血圧症、吐き気などがほとんどであると言われています。また、症状に気付きにくいのも鉛中毒のやっかいな点です。広範囲な鉛汚染として知られているのは、帝政期のローマ市民で、彼らは鉛の水道管で飲料水を引き、また鉛の食器を多用していました。現代においては塗料に含まれる鉛害、また車の排気ガスや飲料水からの経口摂取が懸念されています。
ちなみにCNNの最近のニュースによると、ベートーベンの死因は鉛中毒の可能性があるそうです。彼の毛髪中の鉛含有量は通常の100倍以上の濃度であって、ベートーベンが抱えていたとされる難聴や消化不良、慢性的腹痛、うつ症は、彼が鉛中毒であることを考えれば、うなずける持病であるといえます。
●<カドミウム>
カドミウムは、前立腺ガンや他のガンの原因ともなる危険な有害ミネラルです。臓器内にカドミウムが長期にわたって蓄積されてゆくと、最悪の場合、神通川の公害で悪名高いイタイイタイ病を発露する。イタイイタイ病は、まさしくカドミウム曝露による腎臓中への蓄積、尿細管障害の発生、骨代謝異常の合併を引き起こし終末期には骨軟化症を特徴とする恐ろしい病気です。
私達の身の回りに存在するカドミウムとしては、タバコの煙中に存在します。このことが、タバコは健康に良くないといわれる理由のひとつです。
●<アルミニウム>
アルツハイマー症にかかるリスクを高める危険因子として、アルミニウムの体内蓄積があります。日本においては食品容器・包装についてのアルミニウム使用制限はなく、ジュース缶、アルミホイル、やかん、お菓子や健康食品(!) の包装と、さまざまなところでアルミニウムが使用されています。さらに食品添加物として着色料での使用が認められており、食品そのものに含有する成分規格にもなんら制限がない状態です。
□□□有害ミネラルの測定:毛髪分析
重金属がどれだけ体内に蓄積しているかについては、毛髪ミネラル分析で調べることができます。毛髪分析について国内で10年以上の歴史を持つ杏林予防医学研究所のデータによれば、特定地域居住者にある種の重金属が高い濃度で検出されることもあり、その場合、明らかに地域の水質や食品と関係していると思われます。毛髪ミネラル分析自体は13000円(消費税別)で上記の杏林予防医学研究所で実施しています。
□□□有害ミネラルの排出
有害ミネラルの蓄積は、必須ミネラルや他の栄養素である程度抑えることができます。亜鉛やセレニウムは、あらゆる有害ミネラルに対して体内での解毒に必須のミネラルで、加えてビタミンEを摂るのが良いでしょう。また、特にアルミニウムに関して、金属としての性質がカルシウムやマグネシウムに類似しており、それらのミネラルの欠乏させないことにより、アルミニウムの体内吸収を妨げます。
体外に積極的に有害ミネラルを排出させるという観点からは、Nアセチル・システイン(NAC)やメチオニンが挙げられ、これらのアミノ酸には有害ミネラルと結合して、有害ミネラルの体外排出を促進します。また、有害ミネラルの体外排出は主に尿、汗を通して行われますので、運動やサウナ等の方法も有効です。
有害ミネラル排出目的のサプリメントのご紹介
■「亜鉛 50mg」
■「セレニウム」
「カルシウム+マグネシウム」
■「カルシウム」
■「マグネシウム」
■「Nアセチル・システイン(NAC)」
■「L−メチオニン」
有害ミネラルを体内に吸収するのを阻害する目的のサプリメントのご紹介
■「マルチ・フィルス+DDS-1(善玉菌ミックス)」
■「アルティメット・ファイバーミックス」
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