ダイエットの基本原理は、いたって簡単で、要は1日のカロリー摂取量より燃焼量の方が多ければやせるわけですが、細かな部分では誤解を生じていることもしばしばあります。
『Natural Health』誌9月号に面白いダイエット理解度クイズが載っていましたので、紹介させていただきます。(解答は下部にあります。)
◆問1 低脂肪食品であれば、好みの食事を摂っていてもダイエットに効果がある。
a.正解
b.間違い
◆問2 あなたの新陳代謝(基礎代謝)を押し上げるのに最も良い運動は次のうちどれですか?
a.速いペースで歩く
b.プールで水泳
c.ダンベルを持ち上げる
d.エアロビクス
◆問3 次のうちのどれが最もダイエットに適した朝食ですか?
a.スクランブルエッグ・低脂肪チーズ・トマト・ホウレンソウ・グレープフルーツ
b.無生成米原料のシリアルに脂肪率2%の牛乳とりんご
c.ジャム付きのトースト2枚とオレンジジュース1杯
d.朝食抜き
◆問4 脂肪の堆積を避けるには、炭水化物と脂肪の摂取を避けるべきである。
a.正解
b.間違い
◆問5 何も運動をしなければ、女性の場合、24時間で、体重1kgあたりどれ位のカロリーを消費しますか?
a.6カロリー
b.22カロリー
c.32カロリー
d.44カロリー
◆問6 もし1日あたりに燃焼するカロリー量より250カロリーだけ少なく摂取するようにコントロールしたとすれば、5kgを減量するには、どれだけかかりますか?
a.5週
b.10週
c.15週
d.20週
◆問7 もしダイエット中で、停滞期(体重の減少にあまり変化が見られなくなる期間)にあるようであれば、カロリー摂取量を更に減らすべきである。
a.正解
b.間違い
◆問8 効果的なダイエットのために、この分野の権威は、1日のうちいくらかの時間を有酸素運動に割くべきであるといわれています。その時間は次のうちどれが正しいでしょうか?
a.15分
b.30分
c.45分
d.60分
◆問9 ダイエットの維持段階に来たときには、極度に脂肪の摂取を避けるより適量な量の脂肪を食べる方が良い。
a.正解
b.間違い
◆問10 次の活動のうち、カロリー燃焼量の高い順に番号をつけて下さい。
a.浴室の掃除
b.犬小屋を作る
c.マッサージをする
d.スーパーマーケットで買物
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解 答 編
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問1) b.間違い
低脂肪食品が必ずしもカロリーを抑えたものではありません。
事実いくつかの低脂肪食品は、同じ種類の低脂肪でない食品と比較して、総カロリーが同等、あるいはより高いものさえあります。
問2) c.ダンベルを持ち上げる
歩行や水泳、エアロビクスもカロリー燃焼という点では効果があるが、減量の助けとなる新陳代謝を押し上げるという点では、ウェイトリフティングが一番です。
ダンベル運動はやせた筋肉量を増やします。筋肉は、脂肪と違って一日中カロリーを燃やすので、カロリー燃焼効率を上げることになるからです。一番ダイエットに良い運動方法は、ウェイトリフティングとエアロビクスの併用です。
問3) a.スクランブルエッグ・低脂肪チーズ・トマト・ホウレンソウ・グレープフルーツ
選択肢のうち最初の3つはいずれも低カロリー食であるが、a.の組み合わせのうち、卵とチーズは栄養素の点でも申し分なく、全体の配合の点でもa.は、一番GI値が低い点でダイエットに相応しいといえます。GI値とは体内で炭水化物がグルコースに変換する速度を測定したもので、その値が低いほど体内にエネルギーを保持することができ、空腹感を抑えることができると考えられます。また多くの研究者は血糖を高めやすい高GI値の食事は、カロリー摂取過多にする傾向があると考えています。
朝食抜きは、多くの理由で推奨できません。ひとつは夜から食事をまったく摂っていない状態を継続することになり、体はエネルギー消費を抑え、基礎代謝を低下させることになるからです。これはダイエット効率を下げることになります。
問4) b.間違い
よく炭水化物と脂肪を一緒に摂ってはいけない云々というダイエット法が紹介されていますが、2000年4月に『International Journal of Obesity』に発表された実験結果を見る限りでは、まったく意味のないことのようです。そこに記載されたスイスのジュネーブ大学病院で肥満体型の54人を対象にした臨床実験では、グループを2つに分け、ひとつのグループには1日1100カロリーを炭水化物と脂肪を一緒に食べ、もうひとつのグループは同じく1日1100カロリーを炭水化物と脂肪を分けて摂るようにしました。結果両グループともに同じように体重を減らし、炭水化物と脂肪を一緒に摂る、あるいは別々に摂ることでダイエット効果になんら変わりないとの結論を得ました。
問5) b.22カロリー
例えば、体重50kgの女性の場合なら1日1100カロリーまでの食事であれば何も運動もしなくても太らないことになります。男性の場合は女性より基礎代謝が高いので1日24カロリー/kgが基礎代謝消費量となります。(つまり体重70kgの男性の場合なら、1680カロリーまでの食事であれば何もしなくてもそれ以上太らないことになります。)ただしわたし達の日常生活でもカロリー燃焼を促進させる活動を日々行っていますので、実際にはこの量を守れば自然とやせてゆきます。
問6) d.20週
1kgの体脂肪は7000カロリーに相当します。7000カロリーを1日の消費過多カロリー量250カロリーで割ると28日という数字が計算されます。つまりこの割合でゆくと、1kgの体脂肪を減らすのに28日かかるわけですから、5kgの減量には140日(20週)かかることになります。
問7) b.間違い
カロリー摂取量を減らせばそれだけ体は基礎代謝をセーブしてエネルギーを蓄積するように反応します。基礎代謝を上げてダイエットをさらに進めて行くためには運動量を上げることに尽きます。
問8) b.30分
1日30分間のエアロビクス運動が目標体重に近づくのを助けてくれるといわれ ています。
問9) a.正解
最近実施された研究で、100名を対象にして、2つのグループで通常の脂肪含有食(35%)と低脂肪食(20%)に分けて観察し、カロリー量は性別の違いだけで区別する方法をとりました。6週間後では両グループとも平均5kgの減量に成功しました。しかし18週間後には、低脂肪食グループは通常脂肪含有食グループに比べて2倍以上のリバウンドが見られ、低脂肪グループは平均して2.3kgの体重増加が確認されました。このことから低脂肪食がダイエットの維持には不向きでリバウンドを生じやすい食事であると考えられます。
問10) c.b.d.a.の順
仮に体重75kgの人が立って15分間マッサージを続けると68カロリーの燃焼になる。同じ時間で木工作業ならば60カロリー、ショッピングで46カロリー、風呂場清掃で43カロリーです。定期的な運動だけでなくカロリーをより消費させる生活習慣を心がけることもダイエットを成功に導く重要な鍵です。
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いかがでしたでしょうか? 何問正解できました? ダイエットを成功させるにはなんといっても摂取カロリー以上に消費カロリーを上げることに尽きるわけで、運動がもっとも適した方法となるわけですが、どうしても運動は苦手、時間がないとおっしゃる方には、基礎代謝カロリー消費(ほっておいても消費するカロリー)を上げることが一番です。そうした代謝アップに有効なサプリメントを下記に列挙させていただきます。サプリメントを摂っても、それ以上のカロリー量を摂っては意味がありませんので、日常の摂取カロリーにも注意を払いましょう!
■「チロイド&L−チロシン」
■「ゼナドリンNRG」
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