更年期は健康な女性にとって、正常に老化している証拠です。しかし、長い間、更年期は死への始まりと見られてきたのです。
19世紀後半、女性の平均寿命は49歳でした。閉経後は衰弱し、短い余生として過ごしてきたからといえるでしょう。しかし、現在では75歳まで延び、数千万人の女性が、少なくとも第3の人生として過ごしています。女性達は健康を維持していく事で、更年期後を楽しく過ごせると期待していることでしょう。しかし、更年期障害は全身のほてりや冷や汗、動悸、性的感情の損失をもたらし、更に慢性疾患へと発展させます。その結果として、卵巣でエストロゲン(女性ホルモン)の生産が減少され、カルシウムの損失が加速して、骨粗しょうしょうや骨破損へともたらすのです。また、エストロゲンが不足すると、脳血管障害型痴呆症や、アルツハイマー病へと結びついたりもします。
1966年、ロバート・ウィルソン博士によって書かれた『女性よ永久に』という本が流行し、その中で老化の問題である更年期障害の解決策、エストロゲン療法の効力を勧めました。その後、アメリカでは処方薬である、プリマリン(馬のエストロゲン混合物)、プロベラ(黄体ホルモン)テストステロンが大人気となったのです。これらが現在の『ホルモン補充療法(HRT)』の源となっています。
しかし、最近の研究で、エストロゲン及び、プロゲステン(合体の黄体ホルモン)の結合が乳ガンの危険性を増大させることが明らかにされました。エストロゲンは、凝固疾患、偏頭痛、胆嚢疾患、高血圧症、そして肝臓ガンを患っている女性は避けるべきでしょう。HRTは卵巣の外科手術、またはガンの為の化学療法の後に非常に効果的かもしれませんが、早期の更年期には、ホルモン生産が目覚しく落ち、より重度の症状、そして心臓病や骨粗しょう症の大きな危険性の原因となります。よって比較的症状の軽い女性にとって、選択の余地もありません。こういった場合において、HRTの全ての長所と短所を考慮する事が必要です。
HRTの潜在的な危険性についての影響で、数多くの女性達が食事を変え、機能的な食物、植物から成る薬、栄養成分の補足等、替わりとなる療法を探し出しました。以下はその選択肢となる代表的な研究の内のいくつかをあげています。
●大豆:豆腐、味噌そして大豆からできる様々な食べ物は、アジアの常食の主要物でした。これら食物を主要文化としている国の女性達に、ほとんど更年期障害の症状はでないのです。例えば、日本では女性が全身のほてりを訴えているのが25%以下なのに対して、アメリカでは85%に昇り、そして日本人の乳ガンの発生率さえアメリカ人の4分の1なのです。
これらの効能を持つ成分は、「イソフラボン」と呼ばれる化合物です。大豆製品が摂られると、腸の細菌はイソフラボンを血流に吸収する、ファイトエストロゲンと呼ばれる物質に変えます。しかし、例えファイトエストロゲンと呼ばれても、正規のエストロゲンとは違うということを踏まえてください。エストロゲンが増加すると、乳ガンを含むその他のガン、そして既存のガンの危険性を増しますが、イソフラボンはエストロゲン作用を持つと共に、抗エストロゲン作用も持っているのです。実際、殆どの植物にわずかに見られるファイトエストロゲンは、ガンを防止するのにかなりの効果をもたらすでしょう。
●亜麻仁油は大豆イソフラボンを補足するのに最も効果的です。亜麻仁や亜麻仁油は「リグナン」と呼ばれる化学化合物を豊富に含んでいます。リグナンはソイと同様に腸のバクテリアによって、更年期障害を軽減する、ファイトエストロゲンヘと変えられるのです。これらは、ホルモンに関連する情緒障害への安定効果もあります。最も良い摂取法として、1日にティースプーン1杯から2杯の亜麻は、腸の規則正しい動きを得るでしょう。
●ブラックコホシュは北アメリカ先住民の女性生殖系の調整薬として使われていました。伝統的な植物学者はこの作用を採用し、このハーブを1820年まで薬局方としていました。1920年代には、女性にとって最も人気の高い特許医薬品となり、更に1950年代には規格化されたブラックコホシュ・エキスがドイツで発展し、多数の臨床実験の研究対象となりました。それ以来、150万人の女性が摂取し、政府後援の陪審員による、米国食品・医薬局に似た、ドイツE委員会より推進されています。
●ガンマ・オリザノールは米糠油から市販用に抽出されたコレステロールに似た複合混合物で、穀物全体、野菜そして果物に見られる重要な抗酸化物質です。日本では1960年代初期から天然の医薬品として情緒安定剤に広く使われ、後に更年期障害にも効果的である事も認識されたのです。それは卵巣、甲状腺そして副腎を調整する脳下垂体による、ホルモンの放出を成し遂げるメカニズムといえるでしょう。
さらに、ガンマ・オリザノールは心臓病の危険性を減らす効果があります。1日にガンマ・オリザノールを300〜600mgの摂取する事で、上昇する血糖コレステロールとトリグリセリドを抑える効果もあるのです。これは、腸内でコレステロールの吸収を防ぎ、胆汁でのコレステロールの増加を防ぐ事により起こります。
●マカは2000年以上の間ペルーのアンデス高地で栽培されてきました。もとは、栄養価の高い食物として古代のインカ人に育てられ、後にペルー民族の間で、スタミナ・生殖力を高め、性的欲求を上げる、薬草として発展していったのです。10年以上前の動物実験で、マカは卵巣と副腎を忠節する脳下垂体に作用する事が、ペルーの科学者により実証されました。これは更年期障害にもまた同じ効能があるのです。しかしながら、閉経後に衰える事もある性衝動の改善に一番効果があると断言されています。最新の研究ではその作用能力であるマカミデスとマカエネスと呼ばれる植物化合物が認識されました。現在マカはカプセル型となり、簡単に入手できるようになりました。1日に23gの摂取で、1週間もすれば更年期障害の軽減を感じる女性もいますが、たいていは効果が現われるまで3〜4週間の規則的な摂取が必要です。
マカには副作用が全くなく、広げられた期間となるでしょう。
今まで述べてきたような、副作用のない植物をベースとした優しいメディカルハーブが、より多くの将来性を提供してくれるのです。
HRTを避けたいと望む女性は、症状を緩和する多数の選択を見つけることで、慢性疾患の危険性を減らし、それらに有効な新しい生活を楽しむことができるでしょう。
■「大豆イソフラボン」
■「亜麻仁油(フラックスシード・オイル)」
■「ブラック・コホシュ」
■「ガンマ・オリザノール」
■「マカ」
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