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◆ 肥満にならない食事
 

体脂肪の合成と食事の方法や内容とは、密接な関係があり、最近では食事の内容を見直すことで、太りにくいようにコントロールする「低インシュリンダイエット」がブームになりました。

単純に考えると、食事の脂肪分のみを制限していれば、体脂肪は増えないような気がしますが、実際には、ごはんやお菓子などに含まれる糖質も、肝臓に取り込まれてから脂肪に合成され、血中に放出され、その後体内で生成された脂肪は「リポ蛋白リパーゼ」の働きで脂肪酸に分解され、さらにその分解された脂肪酸は脂肪細胞に再吸収されて、再び脂肪として蓄積されます。

また、食事に含まれている砂糖やデンプンも、体内で分解されブドウ糖となった後に腸で吸収され、血液中に流れ込み、その血中のブドウ糖も脂肪細胞に取り込まれ、そこで脂肪に合成されます。

肥満にならないためには、過剰な食事を摂らないことは当たり前なのですが、ちょっと食事の仕方を変えるだけで、摂食を抑えたり、同じカロリーを摂っても体脂肪を蓄えにくくコントロールすることは可能です。

まず第一に、食事の量をふやさないためには、ゆっくりと噛む回数を増やして食事をすることです。時間をかけて食事をゆっくりと摂ると、食物に含まれる糖質が吸収されて、血糖値が次第に上昇してゆきます。この血糖値が上昇すると脳内の満腹中枢が刺激されて、満腹感が生じ、もう食事を摂らないように脳から命令が出されます。食事がほしいという欲求が満たされますので、普段より多くの食事量を食べる必要がなくなります。

また、一度に大食いをせずに3食、できれば5食くらいに分けて、1回に食べる量を減らすことによって、1日あたりで同じカロリー量の食事を摂っていたとしても、肥満になりにくくなります。その理由は、1度に大食いすると血糖とインシュリンの量が急上昇し、脂肪細胞内での脂肪合成活動が活発化されるからです。ですから脂肪合成を活性化する体内の自動装置に気づかせないように食事を摂るには、1回の食事をこまかく分けて少なく摂る方がダイエットには良いのです。

面白いことに、食事の時間によっても体脂肪の合成に影響を及ぼします。

人間は、夜になると交感神経の興奮が低くなり、自然と眠たくなります。反面、副交感神経の活動は高まり、血液中のインシュリンが上昇します。つまり、夜寝る前のようにインシュリンが上昇した状態で大食いすると、摂取された糖質はインシュリンの働きで脂肪細胞に脂肪としてより蓄えられることになります。

したがって、体脂肪を増やさないように食事の時間に気を使うとすれば、朝や昼の食事を多めに摂って、夜間はあまり食事を摂らないようにすることです。また日中であっても、食事の後にすぐに寝るのも避けるべきです。

食事の内容を栄養学的な見地から、肥満にならないように調節するとすれば、やはり栄養素の中でも、比較的脂肪がつくられる量がごくわずかであるたんぱく質(肉の赤身や豆類)をより多く摂取し、糖質や脂肪を少なめに摂るということでしょうか。特に食事の脂肪分は質量あたりのカロリーは糖質の約2倍ありますので、気をつけてください。

そうした食事を考えるとするなら、主食であるご飯やパンの摂る量を少なめにして、肉類等のおかずを多く摂るということになります。ただ、たんぱく質を多く摂ることがいくらダイエットに貢献できたとしても、まったく脂肪分や糖質、炭水化物を摂らないというのは避けてください。脳が唯一栄養源として活用できる絶対的なブドウ糖の不足から、立ちくらみや集中力の低下が起き、最悪の場合、心臓発作等のより危険な病気を引き起こす因子ともなりかねません。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということでしょう。

「低糖質・低脂肪・高たんぱく質食」を補うサプリメントは、いくつか発売されています。それらの一部をご紹介すると、


「リセット ダイエットシェイク チョコレート味」

「スリム・スィート」

「ホエイ・プロテイン」


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