遥か昔からハーブは、スパイスとしてだけではなく治療目的に利用されてきたことが民間伝承という形で残っています。日本でも、アサツキ、ゴマ、ドクダミ、ヨモギ、セリ、ミョウガ、ワサビなどは食卓を彩る一方、民間薬としての役割も果たしてきました。
医薬品と違い、一つのハーブでさまざまな疾病改善が期待でき、なおかつ安く、副作用の心配も少ないといったハーブのメリットは、今も昔も多くの人を喜ばせてきました。現代では、“研究済み”という折り紙付きのハーブが、世界各国で入手可能です。
今回から数週間にかけて、米国の健康雑誌でも有力紙とされる「Natural Health」誌(2004年9月版)に掲載された『ベスト55・ハーバルレメディー』をご紹介したいと思います。数千種、数万種といわれるハーブの世界。その中から代表的なものを集め、その主な働きそして研究報告を分かりやすくまとめてみました。
それでは、早速始めましょう!
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1.アロエ・ベラと火傷
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多くの方もご存知かと思います。軽度の火傷を負った際に、活躍してきた植物です。最近でも、改めてその効果が「the Journal of the Medical Association of Thailand」で発表されました。
台所にアロエ・ベラの鉢を飾るのは見栄えを良くする以上に、利用度が高いかもしれません(他の植物の鉢に比べても、それほど世話を焼かなくても済むのもうれしいですね)。料理中、軽度の火傷を負ったら、まずは流水で患部を冷やすことが優先です。その後、鉢から厚めの葉をチョキンと切って、中味だけを取り出して火傷に貼り付けるようにしばらく置いてみて下さい。痛みや炎症が軽くなると言われます。
なお、火傷の面積が広いときや症状がひどい場合には、必ず医師の診断を受けて下さい。
◆「アロエ・ベラ」
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2.ブラックコホッシュと更年期障害
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ブラックコホッシュは、北米先住民が用いてきたキンポウゲ科の植物で主に婦人科系の疾病改善に使用されてきました。1870年代、米国のリディア・ピンカム女史が作った「Vegetable
Compound」という女性のための栄養補助食品にもキー成分としてこのハーブが配合されています。更年期障害にともなう顔のほてりやのぼせに関するドイツの最近の研究では、女性ホルモンの投与やバリウムのような鎮静剤の服用と比べても劣らない効果が、ブラックコホッシュの摂取に認められたそうです。
◆「ブラックコホッシュ」
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3.ボズウェラと関節の炎症・損傷
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「Alternative and Complementary Therapies」誌には、エジプトの研究チームによるボズウェラの実験が発表されています。変形性関節症患者にボズウェラとウコンのハーブブレンド、あるいは偽薬を与えたところ、ボズウェラを摂取したグループには痛みや膝の腫れに目覚しいほどの変化が見られました。
◆「ボズウェラ・エキス」
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4.カモミールと消化不良
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就寝前に飲むハーブティーの定番とも言えるカモミールティー。神経を安静させる作用をもち、ストレスを和らげるのに最適です。それでは、その他にどのような作用をもっているのでしょうか?
カモミールには、血管や内臓などの壁を構成する筋肉(平滑筋)の痙攣を落ち着かせる作用を持ち合わせています。もちろん、胃も例外ではありません。消化器官の平滑筋の緊張を鎮めるため、食後に胸焼けや上腹部の膨満感など消化不良を起こしやすい方におすすめです。また、抗菌・消炎作用に優れていると言われ、実は多才な顔をもつハーブなのです。カモミールはヒナギク科です。ブタクサを含むヒナギク科にアレルギー症状がある方は、ご注意下さい。
◆「カモミール」
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5.チェイスト・ツリーとPMS
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チェイスト・ツリー(ヴィテックス)は、ヨーロッパでは紀元前400年ごろから民間薬用に使用されているハーブです。なかでも、ドイツでは17世紀ごろから先駆けて、女性特有の月経が始まる前に起こる症状(下腹部痛、乳房の痛み、イライラ、憂うつ、肩こり、冷えなど)や月経痛を和らげる効果を期待して多くの女性が愛用してきました。現在では、医薬品として広まっています。
月経前症候群(PMS)の緩和に使われてきた医薬品に匹敵する効果が期待されますが、残念ながら即効性はありません。しかし、継続して摂取していると徐々に効果があらわれてきますので、ご安心下さい。PMSでお悩みの方は、普段から続けて摂取する習慣をつけておくことをおすすめします。
◆「チェイスト・ツリー」
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6.コーヒーと運動に欠かせない持久力
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心身のリフレッシュを生み出すコーヒー。そのコーヒー中のカフェインは、運動の持久力アップにつながるそうです。韓国で、運動選手に疲労感を感じるまでエアロバイクに乗ってもらう実験が行なわれました。360ml相当のレギュラーコーヒーを飲んだ後では、エアロバイクに乗る時間は著しく長くなったと発表しています。
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7.コーヒーと鎮痛効果
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二日酔いや偏頭痛で苦しいときに、コーヒーを頭痛薬代わりに飲んだことはありませんか? カフェインは、米国大手の鎮痛解熱剤中にも特別成分として配合されているほど、その鎮痛効果が高く認められています。頭痛が突然襲ってきたとき、手元に鎮痛薬がなければ、応急処置としてコーヒーを代用することもできますね。鎮痛剤とコーヒーを一緒にお摂りになる際は、すでにカフェインが含まれたものも出回っておりますので、過剰摂取にお気をつけ下さい。
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8.コーヒーと気管支拡張
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コーヒーの、もう一つ隠された効果には気管支拡張作用があります。狭くなっている気管支を広げることで、空気の通りをよくする作用です。咳が重い風邪や喘息気管支喘息の発作時の治療では、気管支拡張剤が処方されるケースが多いと言われます。米国の疫学年報「Annals
of Epidemiology」のある報告では、コーヒーを飲まない人に比べ、定期的に飲む人では喘息発作の症状がでる確率は29%も低かったことが分かっています。
※カフェインには、脂肪を燃焼させる効果も認められているため、当店で取り揃えているダイエット商品の中にもグリーンティーやガラナから抽出したカフェインが配合されています。インスタントコーヒー1杯に含まれるカフェイン量は80mgと言われています。カフェインの過剰摂取は、体に害を及ぼす場合もありますのでご注意下さいませ。
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9.クランベリーと尿路感染
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米国ではジュースやジャムなどとして愛されるクランベリー。クランベリーには感染菌が膀胱内壁に付着・定着するのを抑える効果があると考えられ、民間伝承的に古くから膀胱炎などの「尿路感染症」に使用されてきました。最近行われたフィンランドでの調査で、この赤い実がもつ尿路感染症予防の効果の高さが改めて実証されました。
フィンランドの研究者は尿路感染症患者150名を3グループに分け、第1のグループに1日50ミリリットルのクランベリー・ジュースを、第2のグループに乳酸菌を、第3のグループは何も摂取せずに6ヶ月間続けてもらいました。グループごとに尿路感染の再発率を調べると、何も摂らないグループと乳酸菌を摂ったグループの36〜39%は少なくとも一度は再発を起こしましたが、クランベリー・ジュースを飲んでいたグループの再発率は16%に満たなかったそうです。クランベリーを試してみたいと思った方は、毎日気軽に始められるカプセル化になったものがおすすめです。
◆「クランベリー」
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10.エキナシアと風邪・インフルエンザ
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風邪の季節には常備したいハーブの中で、エキナシアと言えば定番のハーブですね。人間の免疫システムを強化してウィルスを退治する力を増強すると言われます。のどや鼻の痛みといった上気道感染に対するエキナシア効果を調査するウィスコンシン大学の研究グループにいたっても、偽薬に比べ、エキナシアの摂取は症状の緩和と回復の促進に役立つことを発表しています。
◆「エキナシア」
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11.月見草オイルとコレステロール低下作用
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イヴニング・プリムローズの名でも親しまれている月見草。月見草の種子には、他の植物にはめったに見られない栄養成分が豊富に存在します。その栄養成分とは、必須脂肪酸のガンマ・リノレン酸(GLA)です。ある研究では、『Efamol』(月見草オイルの一商品でGLAを320mg含有)を毎日4g摂取した患者79名は三ヶ月が経過した時点で、31.5%もコレステロール値が低下したと発表しました。一日あたりの摂取目安として、1g含有するジェルカプセルを1日に2〜3回に分けて始めてみるのをおすすめいたします。コレステロール値が非常に高い方の場合は、かかりつけのお医者様にご相談の上、ご摂取下さい。
◆「月見草オイル(GLA) 500mg」
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12.月見草オイルと慢性関節リウマチ
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月見草オイル中に含まれる必須脂肪酸は、関節炎などの炎症を抑える働きに優れています。米国のペンシルヴァニア大学の研究によると、月見草同様にガンマ・リノレン酸(GLA)を豊富に含むボラージ・オイルと偽薬を37名の関節炎患者に与えたところ、偽薬を摂取していた患者グループには何の効果も変化も見られなかったの対し、ボラージ・オイルを摂取していたグループは副作用もなく45%も痛みが緩和したと報告しました。これらの実験結果は、月見草やボラージ草にふくまれるGLA効果を証明するものになります。慢性関節リウマチ患者の方で、通院もしくは処方せん薬を服用している場合は、担当のお医者様にご相談の上、ご摂取下さい。
◆「月見草オイル(GLA) 500mg」
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13.フィーバーフューの偏頭痛予防作用
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西洋ナツシロギク(夏白菊)と言われていて、古代ギリシア時代より様々な分野で私たちの身体を癒してきました。英国のエクセター大学は、フィーバーフューに関する6件の研究を行なっています。それらの結果から、このハーブには偏頭痛の発生頻度を減少させる作用があることが分かりました。「The Green Pharmacy」の著者でもあるデューク博士も、フューバーフューの偏頭痛予防効果に対して高く評価しており、継続的にフィーバーフュー商品を摂取する人の3分の2は症状の予防を報告していると発表しています。
◆「フィーバーフュー・エキス」
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14.フラックスシードと更年期障害
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婦人科を訪れる女性の数は年々増えていると言われています。ホルモン補充療法もめずらしいものではなくなりましたが、複雑な使用方法や高価な費用、そして副作用などは更年期障害で悩む女性の望むものではありませんね。フラックスシード(亜麻の種子)は、そんなホルモン補充療法に変わるハーブとして注目を集めています。カナダの研究チームが、25名の更年期障害患者にホルモン補充療法またはフラックスシード摂取を6ヶ月続けてもらったところ、どちらも同程度の症状改善が見られたそうです。とくに、ほてりやのぼせにお悩みの方におすすめです。
◆「アマニ油(フラックスシード・オイル)」
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15.フラックスシードと骨粗しょう症
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フラックスシードに女性ホルモンに似た働きを持つリグナンという成分が含まれているため、骨の溶出を防ぐ働きも期待されています。女性ホルモンが持つ重要な働きの中には、骨を溶かさないように働き、骨を守る作用があります。しかし、50歳ごろの閉経期になると、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌がほとんどなくなり、急激に骨が脆くなってきます。米国オクラホマ州の研究チームが行なった実験では、38名の骨粗しょう症患者のうちフラックスシードを摂取していたグループに、骨量やカルシウムの溶出度の低下が認められました。フラックスシードに存在する女性ホルモン様物質が、本来の女性ホルモンの働きを助け骨密度を維持すると考えられています。
◆「アマニ油(フラックスシード・オイル)」
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16.天然の抗生物質、ニンニク
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古代から第一次世界大戦にかけて傷薬の代用として、ニンニクを使用していたのはアリシンの持つ抗菌作用を利用してのことでした。胃・十二指腸潰瘍になりやすい方は、積極的にニンニクを普段の食生活に取り入れてみて下さい。米国ワシントン大学の研究チームは、アリシンに消化性潰瘍の原因となるピロリ菌を抑制する働きを報告しています。調理したニンニクに比べると、生のニンニクの方が薬効作用が高いそうです。一度にとり過ぎずに、胃腸が弱い人は少なめにしましょう。
◆「ガーリシン」
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17.ニンニクとコレステロール・コントロール
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New York Medical Collegeの行なった調査では、2分の1〜1片のニンニクを1日に摂るとコレステロール値が9%下がるそうです。生のまま毎日は食べられない方は、サプリメントでも同様の効果が期待できます。ニンニクにコレステロール値の調整作用があるとは言え、薬剤ではありませんのでコレステロール値が非常に高い場合はお医者様にご相談されることをおすすめします。値が少々高めな方や平均値の方は、コレステロール値を
正常に保つためにもぜひお役立て下さい。ニンニクは血液凝固作用を弱める働きがあります。青アザができやすくなった場合は、摂取を中止しお医者様にご相談下さい。
◆「ガーリシン」
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18.ニンニクとガン予防
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ガン予防に対して食品がどのような機能を果たすのかを科学的に解明することを目的にスタートした『デザイナーフーズ』。この頂点に位置づけられた食材こそがニンニクでした。米国アイオワ州の中高年女性41,837名を対象とした疫学調査で、ニンニクを最も多く食べていたグループは結腸ガンのリスクが大幅に抑制されていることが確認されました。週に2、3片のニンニクを消費するとガンリスクは32%も低下することも報告されています。他の果物や野菜なども調査に利用されましたが、これほど大きな調査結果を出したのはニンニクだけでした。
◆「ガーリシン」
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19.ショウガと乗り物酔い
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昔、中国の船乗り達は船酔いしないようにとショウガをかじっていたそうです。それほど古くから、吐き気や嘔吐に対する効果がショウガに認められていたにもかかわらず、臨床的に確かめられたのは最近のことでした。デンマークの科学者達が行なった実験では、荒い海を航海することが多い海軍士官候補生80名に、ショウガまたは偽薬を航海中に摂取してもらったところ偽薬グループに比べてショウガを摂っていたグループの中で乗り物酔いを経験した人の数は72%も低かったそうです。
効果的な摂取方法は、まず乗車1時間前にショウガの粉末1gが配合されたカプセルを摂り、必要に応じて2時間毎に摂る方法です。1日10g以上のご摂取はお避け下さい。まれに、胸焼けを起こす場合がございます。
◆「ジンジャー(ショウガ)」
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20.ショウガと朝の吐き気
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ショウガの吐き気を抑える働きは、乗り物酔いに悩む方以外にも効果的なようです。タイの調査によると、1日1gのショウガの粉末または偽薬を与えられたつわりに悩む妊婦70名のうち、偽薬を摂っていた女性のグループで吐き気が治まったと報告したのは28%なのに対し、ショウガのグループはなんと88%が苦しみから解放されたと報告したそうです。妊娠中の方は、ショウガ粉末か生のショウガをすりつぶしたものをお湯にまぜて飲むのもいいかもしれませんね。
◆「ジンジャー(ショウガ)」
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21.イチョウ葉とアルツハイマー病
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街路樹でおなじみのイチョウの木。地球上に存在する植物の中でも非常に生命力の強い樹木であり、約5千年前には、すでに中国で医学的にも高い効果が認められていたことが記録に残っています。
1997年に発表された米国医療誌「the Journal of the American Medical Association」では、大々的にイチョウ葉に関する研究調査が紹介されています。202名のアルツハイマー病患者に、偽薬もしくはイチョウ葉エキス(一日120mg)を一年間に渡り摂取してもらったところ、イチョウ葉エキスのグループには痴呆症状の悪化は見られず、記憶力も維持されたそうです。それに続く調査においても、やはり同じような結果が得られたとのことでした。
イチョウ葉エキスは血管を拡張させて血栓を予防し、血液の粘度を下げてサラサラにすると期待されています。さらに、抗酸化作用が強力で、活性酸素を除去する働きが優れているため、末梢の血管の血流までスムーズにするといわれます。血液の流れを促進する作用があることから、まれに青アザができやすくなる場合もあります。
◆「イチョウ葉エキス 120mg」
◆「ウルトラ・ギンコー100mg」
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22.イチョウ葉と知力
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イチョウ葉の恩恵は高齢者の方だけではなく、幅広い年齢層に有効です。その年齢を問わない働きは、「Phytothrapy
Research」誌が発表した調査で明らかになりました。30歳から59歳までの健康な被験者31名に、イチョウ葉エキス(一日120〜300mg)もしくは偽薬を与えたところ、イチョウ葉エキスのグループは記憶力レベルが著しくアップしたそうです。
おすすめは一日あたり120〜240mgを目安にお摂り下さい。
◆「イチョウ葉エキス 120mg」
◆「ウルトラ・ギンコー100mg」
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23.イチョウ葉と男性機能改善
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イチョウ葉は、生殖器の血流を良好にするといわれます。泌尿器科の出版物に掲載された研究によると、ED障害に悩む60名の男性に1日あたり60mgのイチョウ葉エキスを摂ってもらったところ、半年後には半数の方が症状の改善を報告したとのことです。EDの原因の一つに、生殖器の周囲の血管が充分に拡がらずにおこる血行不良が挙げられます。恐らく、イチョウ葉エキスの摂取で、血流の改善が見られたのでしょう。さらに、米国のハワイ大学とスタンフォード大学が共同で実施した調査で、イチョウ葉エキス、朝鮮人参、L−アルギニンを配合したサプリメントの摂取で、男女ともに滋養強精作用が74〜89%もアップしたことを発表しています。
◆「イチョウ葉エキス 120mg」
◆「ウルトラ・ギンコー100mg」
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24.イチョウ葉と抗うつ作用
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米国では、精神安定剤が常に身近にないと落ち着かないという依存症気味の方が多数いるそうです。精神安定剤の副作用の中に、性欲減退が挙げられます。米国カリフォルニア大学の調査によれば、精神安定剤の副作用によって精力が低下した63名が1日209mgのイチョウ葉を摂取したところ、女性では91%、男性では76%が精力の回復を実感したとのことです。
◆「イチョウ葉エキス 120mg」
◆「ウルトラ・ギンコー100mg」
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25.イチョウ葉と高山病
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高山病は、標高の高い所で気圧が低いために酸素不足によって発生します。頭痛や倦怠感、発熱や呼吸困難、極度なのどの乾きをともないます。これらは体内で酸素不足が生じると、赤血球の数が急増し血液の粘度が高まるために起こるといわれます。そうすると、もっとも障害が引き起こされやすいのは肺などの呼吸器系になります。
フランスの研究者は、ヒマラヤ登山者44名にイチョウ葉エキス(1日80mgを2回摂取)と偽薬を与えたところ、偽薬グループの82%が呼吸困難などの症状が発症したのに対し、イチョウ葉グループの発症率は14%と著しく低かったことが分かりました。高山病以外にも、サッカーなどの激しい運動をする方にもおすすめです。
◆「イチョウ葉エキス 120mg」
◆「ウルトラ・ギンコー100mg」
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26.朝鮮人参と運動持久力
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朝鮮人参は、プロスポーツ選手やアマチュアのアスリートが愛用するハーブです。イタリアの研究家が、50名の体育教師に偽薬または朝鮮人参(数種類のビタミンとミネラルと共に)を与えた実験が医学誌『クリニカル・セラピー』に発表されました。室内用のランニングマシンで走った後、偽薬摂取グループと朝鮮人参摂取グループを比較したところ、朝鮮人参グループの方が走行中の心臓や肺の働きが活発になり、走行時間も長くなるなど持久力がアップしたとのことです。ただし、血液の流れを促進する作用があることから、まれに青アザができやすくなる場合もあります。
◆「朝鮮人参」
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27.朝鮮人参とインフルエンザ対策
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多くの研究により、朝鮮人参が免疫力をあげることが分かっています。イタリアのミラノ大学でとり行われた実験によると、227名を2グループに分けて、一方には1日100mgの朝鮮人参を、もう1つのグループには偽薬を与えて1ヵ月後に全員にインフルエンザの予防接種を受けてもらいました。この際の予防接種は、インフルエンザ・ウィルスを殺菌するものではなく、感染を防ぐ為の抵抗力を高めるものでした。後日、偽薬グループ中でインフルエンザにかかったのは42名だったのに対し、朝鮮人参グループはたった15名だったという結果が出されました。このことから、朝鮮人参には予防接種に対する免疫反応を増強する作用があることが分かりました。
◆「朝鮮人参」
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28.朝鮮人参と糖尿病
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朝鮮人参は、血糖値レベルを下げる働きを持つと考えられています。糖尿病と診断されたばかりの36名の被験者に、朝鮮人参エキス(1日100mg
または200mg)もしくは偽薬を与えた実験では、朝鮮人参エキスを摂取し続けたグループに血糖値低下が見られました。その他の研究調査でも、同様の結果を報告しています。
ただし、糖尿病患者の方が朝鮮人参をご摂取される場合は、事前にかかりつけの医師にご相談下さい。
◆「朝鮮人参」
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29.朝鮮人参とED改善
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男性の性的バイタリティーが高まる時には、脳からの命令で血液中に一酸化窒素が多量に放出されています。一酸化窒素量が増加すると血管が拡張し生殖器周辺の血流が盛んになるのです。米国エール大学で行われた調査によると、朝鮮人参は一酸化窒素を増やす作用があるそうです。韓国でも、偽薬と朝鮮人参を使った実験の結果で、朝鮮人参を継続摂取したグループに性的バイタリティーの向上が見られたと報告されました。
◆◆「ジンサマックス」
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30.不妊に有効な朝鮮人参
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精子数が平均以下の男性30名が、1日4gの朝鮮人参を3ヶ月間摂取し続けたところ、精子数がなんとおよそ2倍の数に増加したという調査結果がイタリアから報告されています。運動能力の向上や疲労回復だけでない秘められたパワーが、まだまだ朝鮮人参に隠されているようです。
◆◆「ジンサマックス」
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31.ゴールデンシールと胃炎
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抗生物質が開発される前から、さまざまな感染症の予防に使われてきたゴールデンシール。エキナシアとの併用で、風邪やインフルエンザの症状を緩和するとして愛用している方が多数いるかと思います。エキナシアとは違う点は、ゴールデンシールが風邪ウィルスだけではなく、胃炎や消化性潰瘍を引き起こすピロリ菌やサルモネラ菌といった細菌と戦うという点です。ゴールデンシールは、胃炎の原因となる細菌の増殖を抑えるハーブなのです。もし、消化器系の疾患をお持ちの方がゴールデンシールのご摂取を始められる場合は、念のため、事前に医師にご相談下さい。
◆「ゴールデンシール」
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32.ホーソーンと心臓病
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心臓は一瞬たりとも休むことなく働いています。ところが、高齢になったり、病気などで心臓に問題があると、日常生活でもすぐに呼吸が荒くなったり疲れやすくなったりします。ホーソーンは、心臓の健康維持のためにハーバリストがよくすすめるハーブです。多くの研究が行なわれてきた中で、ホーソーンと偽薬を用いた実験において、ホーソーンを3ヶ月摂取した心臓病患者グループの運動能力が著しく伸びたという結果を発表したものもあります。
◆「ホーソーン(西洋サンザシ)」
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33.ハイビスカスと血圧調整
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最近の研究によると、鮮烈な赤色が印象的な南国の花、ハイビスカスにはポリフェノール、フラボノイド、アントシアニン、カテキン、多くのビタミン、ミネラル類などの有効成分が含まれていることが分かっています。「the Journal of Ethno pharmacology」という民族薬理学誌に発表された研究によると、12日間にわたり、ハイビスカス・ティーを1日数杯飲んでもらった実験では、最高血圧と最低血圧が11%も下がったという結果が出ています。高血圧の方は、ぜひ毎日の生活にハイビスカスをお茶かサプリメントの形で取り入れていただきたいものですが、ご摂取前に念のため医師にご相談いただくのをおすすめ致します。
◆「ゴールデンシール」
◆「ホーソーン(西洋サンザシ)」
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34.ホース・チェストナッツと静脈瘤
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これまで静脈瘤の予防・改善の主なものとして、履くだけでマッサージ効果があり、血行を促進するような伸縮自在のストッキングや手術が紹介されてきました。その中で、画期的な対策法としてホース・チェストナッツ(西洋栃木、マロニエ)の種子エキスが下半身の血行不良や脚のむくみ、だるさに効果があると認められています。
◆「ゴールデンシール」
◆「ホーソーン(西洋サンザシ)」
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35.ホーステールとお肌の傷跡
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ホーステールはスギナ科の植物で、ユーラシア大陸など北半球の広範囲に自生します。「シリカ」という別名を持っていることは有名で、健康的な爪や髪の毛、皮膚、骨を維持するために使用されてきました。シリカはシリコンの材料になることも知られています。スペインで発表された調査では、傷跡やニキビ痕の修復を早める働きがホーステールに認められています。
◆「ホーステイル」
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36.ラベンダーと不安・緊張のケア
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ラベンダーは、昔から人気のあるハーブです。香り袋やポプリ、エッセンシャルオイル、バスオイルなど使用用途も幅広く、神経の緊張や不安を和らげる効果があるため、多くの人から愛されています。英国のウルバーハンプトン大学で行われた二重盲実験では、ラベンダーの精油入りバスオイルを使用して入浴すると、怒り、ストレス、否定的な気持ちが注目に値するほど鎮められたとのことです。
また、神経性の偏頭痛やストレスによる高血圧・生理不順・消化不良等にお悩みの方にも、サプリメントとしてラベンダーがおすすめです。
◆「ラベンダー」
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37.レモンバームのリラックス効果
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17世紀の英国で活躍した薬草学者、ニコラス・カルペッパー博士が、どんな憂うつな気分も取り除いてくれるハーブとまで称賛したのがレモンバームです。博士の言葉は少々誇張気味かもしれませんが、最近ではレモンハーブの精神安定作用が科学的にも認められるようになりました。
その効果は、アルツハイマー治療施設内でも活用されています。行動に落ち着きを失ったアルツハイマー患者がレモンバームを利用すると、気分が落ち着いて精神的にも安定したと報告されたとのことです。ストレスを多めに受けた日には、就寝前にレモンバーム・ティーを飲むのもよい方法です。また、日頃から緊張感や心配事を抱えがちな方には、サプリメントとしてお摂りいただくことで自分本来のバランスと落ち着きを取り戻し、精神のリラックス状態を作り出すようサポートすることが期待されています。
◆「レモンバーム(メリッサ)」
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38.レモンバームとヘルペス
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レモンバームには、抗ウィルス性の作用もあることが知られています。ハーブ専門家が、ヘルペスのようなウィルス性疾患の対策にすすめるハーブの中に、レモンバームが必ず含まれているといわれています。実際に、欧米で出回っている風邪やヘルペス用の市販薬にも、このハーブは主要成分として配合されています。
ドイツで行なわれた調査では、ヘルペス性発疹患者に対して、レモンバーム入りクリームを使用した患者グループは偽薬のグループよりも確実に治癒効果が高かったと報告しています。クリームだけでなく、サプリメント摂取で体の内側からウィルスへの抵抗力を上げていくのもお忘れなく!
◆「レモンバーム(メリッサ)」
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39.のどの痛み解消にリコリスを
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日本では「甘草」と呼ばれるリコリスは、欧米では風邪の季節にリコリス・ティーとして愛飲されています。空気の乾燥する時期に、のどの痛みや咳がひどくなる前の応急処置になると信じられているからです。臨床的にも、偽薬を用いた実験で、リコリス・ティーを7日間にわたって日に4から6杯飲んだグループが、のどの痛みや腫れが大いに緩和されたことを報告しています。リコリスの根にのどの痛みに対する有効成分が含まれているとのことです。比較的、効果が早く出ることもリコリスの特徴です。
◆「リコリス」
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40.オオアザミ(マリアアザミ)の肝臓サポート・パワー
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オオアザミ(マリアアザミ)は、南ヨ−ロッパ地中海沿岸を原産地とし広くヨーロッパに自生するキク科オオアザミ属のハ−ブです。種子に含まれる「シリマリン」の働きが多くの研究により明らかになるにつれ、オオアザミは肝臓を守るハーブの代名詞となりました。肝炎や肝硬変といった肝障害に対して有効な作用をもつと期待されているほか、高い解毒作用もあるといわれています。アルコールだけでなく、薬剤なども分解し解毒します。肝機能が低下していると、肝臓が薬を分解するのに時間がかかり、さらに肝臓に負担をかけることになります。食事から得る栄養分の貯蔵など重要な働きをもつ肝臓ですから、お酒を飲む人以外にもぜひお試しいただきたいハーブです。
◆「シスリン(マリアアザミ・エキス)」
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41.パパイヤの炎症緩和作用
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最近スーパーなどでも見かけるようになったパパイヤ。原産地である南国地方では、「メディカル・フルーツ」とも呼ばれているパパイヤには、栄養効果も数多く報告されています。
例えば、西インド諸島では、傷や虫刺されの手当てにパパイヤの果実を使うとよいといわれています。一方、日本では、パパイヤに含まれるタンパク質分解酵素「パパイン」の研究が盛んです。こってりした食事の後、胃がもたれるという場合にはパパイヤをデザートにしてみるのはいかがでしょうか?さらに、このパパイヤ特有の活性酵素を使って、しばしば重度の腰痛の原因となりうる椎間板ヘルニアの治療に使われる研究も進められているそうです。
◆「パパイヤ・エンザイム・チュワブル」
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42.お腹の調子を整えるオオバコの食物繊維
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日当たりのよい道端に見られるオオバコ(シリアム・ハスク)は、踏みつけに強い多年草です。オオバコの種子の皮には、水溶性の食物繊維がたっぷりと存在します。水分を吸収すると、何十倍にも膨れる性質を持ちます。この食物繊維のおかげで、下痢気味の時は体内の余分な水分をオオバコが吸収し、便秘気味の時は食物繊維で便の体積を増やすことで腸壁を刺激し整腸作用を発揮すると期待されています。オオバコの効果をより高めるために、オオバコの摂取の際は多めの水とお召し上がり下さい。
◆「オオバコ外皮(シリアム・ハスク)」
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43.ペパーミントと消化不良
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古代ギリシア時代には、こってりしたご馳走を食べた後、胃をすっきりさせるためにミントの小枝を噛んでいたという話が伝わっています。後に、この習慣が「アフター・ディナー・ミント」と呼ばれる食後のデザートになったそうです。ドイツの研究者が実施した調査によると、持続性消化不良を経験する118名に消化を助ける一般の市販薬、または腸溶性加工のペパーミント・オイル(90mg)とキャラウェー・オイル(50mg)を合せたもののどちらかを摂ってもらったところ、4週間後の結果を見ると、市販の胃腸薬とハーブのどちらも同様の症状改善が見られたそうです。ただし、ペパーミント・オイルのサプリメントを摂取する際は、摂取目安を守り、お子様の手の届かないところに保管して下さい。また、手軽にペパーミント・ティーを食後に楽しむのも効果的です。
◆「ペパーミント・オイル」
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44.ペパーミントと過敏性腸症候群
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ペパーミントと過敏性腸症候群の関係は、数多くの研究テーマになっています。過敏性腸症候群とは、頻繁に起こる腹痛や下痢、不快な胃内ガス貯留、直腸の痙攣などの症状を総称した症候群で、「緊張」や「不安」などの精神的ストレスによってひきおこされることが多いようです。英国のエクセター大学の研究者たちも、ペパーミントがもつ過敏性腸症候群に対する効果を発表しています。
◆「ペパーミント・オイル」
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45.キラーペインに唐辛子!
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米国の薬剤師会が発行している一般薬の情報資料『ハンドブックス・オブ・ノンプリスクリプション・ドラッグ』の中で、唐辛子の辛み成分である「カプサイシン」に有用な鎮痛作用があることを発表しています。唐辛子を肌に刷り込むとヒリヒリする痛みが生じるように、カプサイシンは外因性の発痛物質でもあります。しかし、米国では、カプサイシンを少量含有するクリームに鎮痛作用があることが報告され、関節炎やリウマチの症状改善に利用されているそうです。これは、カプサイシンに痛みの伝達を鈍らせる作用があるためと考えられています。
◆「カイエン(トウガラシ)」
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46.気分の落ち込みにセントジョーンズワート
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セントジョーンズワートは、欧米では天然の抗うつ剤としてとても人気のあるハーブです。過去に行われた23件の研究を総合すると、21件の研究でこのハーブに軽度の憂うつならば緩和できるという結果を出しています。セントジョーンズワートを摂取する時は、1日あたり600mgから1800mgまでを目安にするとよいそうです。ただし、処方せん薬や市販薬、経口避妊薬を服用中の方は注意が必要です。薬の中には、セントジョーンズワートと併用することで薬の効果が低下してしまうものがあります。処方薬を服用中の方もご使用前に必ず医師にこのハーブを併用していいか確認してからご摂取下さい。なお、うつ気分が長く続く場合は医師にご相談下さい。
◆「ペリカ・セントジョーンズワート」
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47.ノコギリヤシと前立腺肥大
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ノコギリヤシは北米原産のヤシ科の低木です。中高年の男性に多く見られる前立腺疾患による排尿障害の解消に役立つとされるハーブです。ヨーロッパ諸国の中には、ノコギリヤシのエキスを医薬品と認めている国もあります。これまで、数百名、数千名の患者を対象にノコギリヤシのエキスの臨床実験がおこなわれてきました。その一つ紹介すると、1098名の患者を対象に24週間にわたり実施された実験で、前立腺肥大症の治療薬として開発された「Finasteride(フィナステロイド)」と同等の効果が認められたと報告されています。さらに、医薬品に比べ副作用もほとんど見られませんでした。
◆「ノコギリヤシ(ソーパルメット)」
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48.グリーンティー(緑茶)と心臓発作リスクの低下
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健康志向の強い米国では、数年前からグリーンティー・ブームが巻き起こっていると言われています。緑茶成分入りの化粧品、ボディーローション、ボディークレンザー、シャンプーのほか、有名化粧品会社による緑茶成分入りの香水まで登場しているほど。
緑茶に含まれる抗酸化成分、「カテキン」が心臓病予防の効果があるいう臨床試験も多く発表されています。オランダの研究者らが、ロッテルダムに住む3454名を対象にした実験では、緑茶を全く飲まない人に比べて、1日2杯飲む人たちは心臓発作のリスクが46%低く、1日4杯飲む人たちにいたっては69%も低かったことが分かりました。さらに、心臓発作後の生存率に関しても、緑茶を飲む習慣がある人のほうが高かったことも認められました。
◆「トータルエネルギー・グリーン」
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49.緑茶でガン予防
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米国の南カリフォルニア大学が行った研究で、乳ガンを患うアジア人女性とそうでないアジア人女性を比較調査して、乳ガン患者ではないグループの女性が圧倒的に緑茶を多く飲むことを突き止めました。日本の研究者も、乳ガン克服者が一日に緑茶を3杯以上飲んでいることを研究専門誌で報告しています。
緑茶は、乳ガンだけではなく結腸ガン、直腸ガン、すい臓ガンの予防効果も評価されているそうです。
◆「グリーンティー・エキス」
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50.緑茶・紅茶と口臭の関係
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口臭を隠すにはペパーミントなどの爽やか系ハーブが代表的ですが、緑茶と紅茶にも同様な効果があることが知られています。どちらのお茶にも含まれるカテキンに、口臭の原因となる口の中の雑菌が繁殖するのを抑える働きがあるとされています。また、歯茎の健康にもお茶の有効成分が効果的といわれています。丈夫な歯と口臭予防に、食後に一杯の緑茶を習慣に取り入れてはいかがでしょうか。
◆「グリーンティー・エキス」
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51.ティーツリーと水虫退治
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「ティーツリー」はティーと言っても、お茶の種類ではありません。オーストラリアに自生する植物です。強い殺菌効果、消炎効果があり、特に外傷用の薬の原料になる植物として定評があります。
『Australasian Journal of Dermatology』中に発表されたある研究では、この植物が「水虫」に対して素晴らしい効果をもつことを明らかにしました。研究チームは、水虫患者を対象にしたプラシーボ(儀薬)試験を行ったところ、儀薬を使用したグループよりティーツリー・オイルを使用したグループの方が完治者の割合が2倍にも上ったことが分かりました。綿棒で、ティーツリー・オイルをこまめに患部に塗りましょう。
◆「ティーツリー・オイル」
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52.ティーツリーで頭皮スッキリ
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フケが気になる方は多いと思います。そんな方にもおすすめなのが、こちらの「ティーツリー」です。まず、フケとは頭皮細胞の新陳代謝の結果作り出されるものです。ホルモンの分泌や栄養バランスの偏り、細菌の異常繁殖によってフケが増大することもあります。
オーストラリアで行われたフケ症の126名を対象にした調査の結果、通常の洗髪剤を4週間使用し続けたグループのうちフケが減少したというケースは11%でしたが、ティーツリーを5%配合の洗髪剤を使用したグループでは41%の改善例が認められたということでした。フケの気になる方は、毎回シャンプーをする際に1、2滴のティーツリー・オイルを混ぜてみてはいかがでしょうか?シャンプー後は十分に、丁寧にすすいで下さい。使用感もさわやかで、気分も頭皮もリフレッシュ&スッキリするはずです!
◆「ティーツリーオイル・トローチ」
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53.ウコンと関節炎・関節痛
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英語名を「ターメリック」とも呼ぶこちらの植物はショウガ科に属します。カレー粉の原料に使われる秋ウコン、切り口が薄い黄色の春ウコン、切り口が紫がかった白色の紫ウコン(「ガジュツ」として日本でも有名になりましたね)など種類も豊富です。
秋ウコンに多い黄色の色素成分『クルクミン』と言えば、肝臓の機能強化のはたらきが代表的です。しかし、同じ成分に炎症を鎮める作用があることをご存知でしょうか? インドの中央医薬品調査機関によると、ボズウェラと呼ばれるハーブと組み合わせる摂り方だと、変形性関節症対策に有効だとされています。ひじ・ひざの痛みを抱えている方は、インド風サプリメント活用方を実行してみてはいかがでしょうか。
◆「秋ウコン(ターメリック)エキス」
◆「ボズウェラ・エキス」
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54.眠れない夜にバレリアン
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バレリアンは、これまで多くの眠れない方々を助けてきた安眠サポート・ハーブです。「European Journal of Medical Research」中には、バレリアンを使用した実験が報告されています。調査チームは、不眠で悩む202名の参加者にバレリアンか、もしくは市販薬の精神安定剤を6週間投与したところ、バレリアン投与者は市販薬を服用したチームと同等の効果を経験したことが分かりました。
何百年にもわたって眠れぬ人々を助けてきたハーブ、バレリアンは安全性も高く評価されています。バレリアンをはじめてお使いになられる方は、このハーブの効果を実感するまでに1週間以上要することをお忘れなく。生のバレリアンは強烈な臭いと味のため、そのままお召し上がるのはあまりおすすめしません。サプリメントで摂るのが一般的です。
◆「バレリアン・ルート」
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55.ホワイト・ウィロー樹皮で痛みを和らげる
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ホワイト・ウィロー(西洋シロヤナギ)の樹皮には、頭痛薬として定番のアスピリンと科学的に近い構造をもつサリシンが含まれています。
451名が参加したドイツの研究では、1日240mgのホワイト・ウィロー樹皮を摂取した腰痛患者に症状の改善が認められたと報告しています。アスピリンと比べて穏やかな作用を持ちますが、まれに胃が荒れるといった副作用を起こすケースもあるそうです。お子様のご摂取はお控え下さい。
◆「ホワイト・ウィロー樹皮」
※注意:いずれのハーブもご使用の際は、各商品の摂取目安をお守り下さい。また、妊娠中・授乳中の方、通院中の方、処方せん薬を服用中の方は、使用前に医師にご相談下さい。
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