ここ最近、皆さまの周りで禁煙中の方は増えていませんか?実際、統計的上で成人でたばこを吸う人の割合が初めて3割を割り込んだことが先月の日本たばこ産業(JT)が行なった「全国たばこ喫煙者率調査」で明らかになりました。喫煙者率は1996年以降、9年連続で過去最低を更新しています。
この喫煙率の低下傾向の裏には、喫煙をめぐる規制強化、健康意識の高まり、たばこ税の増税、高齢化の進展などが考えられるそうです。たしかに、つい先日も、今年1月現在47都道府県の庁舎内で、たばこをどこでも自由に吸える自治体が「ゼロ」だったことが厚生労働省の調べで分かりました。全市町村役場でも、自由に喫煙できるのは職場で45.3%から7.9%へ、公共の場では49.3%から10.3%へ減少しています。これらの数値から、禁煙や分煙の徹底がだんだん私たちの生活に浸透していることが分かります。また、今後も行政側はさらに公共の場における喫煙を取り締まる法の制定を強めていくと予想できます。
たばこの煙には4千種類以上の化学物質が含まれていて、そのうちの200種は健康に害のあるものです。たばこの害は、決して中高年だけとは限りません。世界保健機構(WHO)が1985〜1994年にまとめたデータによると、35〜39歳の心臓発作患者のうち、80%は喫煙者であったそうです。さらに、30代後半の喫煙者が同年代の非喫煙者に比べて心臓発作を起こす可能性は男性が5倍、女性では5倍以上という高いリスクが指摘されました。全体でみても、喫煙者は非喫煙者よりも心臓発作のリスクが2倍になっています。
喫煙者の心情としては、「百害あって一利なし」と知った上で、なかなか止められないのも苦しいところでしょう。今すぐ禁煙は無理だとしても、本数を減らし食事の面で栄養バランスを見直すことはできるかもしれませんね。
≪≪たばこを吸う方に必要な栄養素は?≫≫
●ベータ・カロチン
●ビタミンB群(とくに、ビタミンB2とB12)
●ビタミンC
●ビタミンE
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