高齢者施設を舞台にした集団感染で、原因として高い可能性を示したのは「ノロウィルス」と呼ばれる、聞き慣れない病原体でした。全国各地で集団感染を引き起こしている「ノロウィルス」とは、一体どういうものなのでしょうか? あらためて、その実態を検証してみたいと思います。
Q:「ノロウィルス」ってどんなウィルス?
A:ノロウィスルは、「SRSV(小型球形ウィルス)」とも呼ばれ、秋から冬にかけて、ごく頻繁に発生するウィルスです。感染すると、下痢や嘔吐、発熱などが起きます。もともとは、生カキで起きる食中毒の原因物質として有名でしたが、人から人への二次感染によって集団感染が発生することもあります。症状が風邪に似ているので、「おなかにくる風邪」と俗に言われる感染性胃腸炎です。ノロウィルスによる感染性胃腸炎は、通常2,3日で治るのですが、体力の衰えたお年寄りや抵抗力の弱い乳幼児に感染すると危険な状態になることは、ニュース報道ですでにご存知のことかと思います。
Q:それでは、「ノロウィルス」感染を防ぐにはどうすればいいの?
A:ノロウィルスが広がっていれば、年齢や性別に関係なく、私たちの誰もが感染する可能性あります。とくに、人が多く集まる施設などで流行が心配されます。残念ながら、現在、このウィルスに効果のある抗ウィルス剤はありません。ですので、他のウィルス感染同様に、十分なうがいや手洗いを徹底する必要があります。
●トイレの後、調理前、食事の前の手洗い
ノロウィルスは、ヒトの小腸粘膜で増殖し、腸管を通って便といっしょに排出されます。トイレの後は手洗いをしっかりするようにして下さい。もちろん、手洗い後に使用するタオルは清潔なものを使いましょう。
●食品は十分に加熱する
ノロウィルスは、熱に弱い性質を持っています。とくにカキなど貝類は、加熱してお召し上がりいただくことをおすすめします。調理器具も衛生的に保ちましょう。
●栄養面から免疫システム強化を図る!
ノロウィルスは人の腸管に入り込んでから増殖します。腸管は、たくさんの病原体と戦う免疫力を作る細胞が集中していて、全身のリンパ球の70%以上が腸に集中しているといわれます。そのため、腸管がもつ免疫システムを強化することも、感染予防の決め手になるのです。
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