体に悪いと知っていながら、ついつい繰り返してしまう「食べすぎと飲みすぎ」。ウエスト周りが最近きつめになっても気づかない振りを続けたり、階段よりもエスカレーターを選んでしまうようになると、たとえ外見が太っていないとしても、内臓に脂肪が溜まった状態になっているかもしれません。この状態になると無視することはできませんよね。
厚生労働省の発表する国民栄養調査によると、男性の場合、年を追ってすべての年齢層で肥満者の割合が増えているそうです。肥満は、糖尿病や動脈硬化の誘因になるばかりではなく、肝機能の低下を招く危険因子でもあります。肥満と肝臓疾患の関係性は密接したものといえますが、先ほど、順天堂大学医学部の河盛隆造教授らの研究で、肥満している方は体重を数キロ減らすだけでも低下した肝機能などが短期間で改善する可能性が高いことを発表しました。
研究では、体重100キロ前後の30から40代の男性15名に、医師の指導のもと食事制限や運動を3ヶ月実施してもらいました。スタート時点では、全員がBMI(世界共通の肥満度の指標:体重kgを身長mの2乗で割る)が30以上という肥満体でした。
3ヶ月の食事制限や運動の結果、体重は平均して6.5%、6.7キロ減ったものの、肥満度を指すBMI値は若干低下したにとどまりました。ところが、検査数値では肝臓内の脂肪が平均で38%も減少。中性脂肪や肝機能の指標となるガンマGTPの数値が正常値に近づいたことが分かりました。
本格的なダイエットを始めるには、躊躇しがちなお父さんたちも、日ごろの「飲みすぎや食べ過ぎ」を少しセーブして、体調改善を図ることは今日から早速始められますよね。ズボンのベルトの穴が1つずれたら、太り始めたことを自覚して、食生活や生活習慣を見直すようにしたいものです。
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