カテキンといえば、緑茶に多く含まれる成分でポリフェノールの仲間です。茶カテキンに、抗酸化作用、殺菌作用、高血圧低下作用、血糖値上昇抑制作用、抗ガン作用などの多くの生理作用が知られるようになってからは、意識的に食後のお茶を飲むようにしている方も増えているそうです。最近では、体脂肪が気になる方をターゲットにした茶カテキン高含有の飲料まで発売され、ますますカテキンブームは続きそうです。
先ほど、高含有のカテキン入り飲料を発売している花王が、カテキンの新たな生理作用をつきとめ、運動時の持久力を高める効果についての論文を米生理学会誌の電子版に掲載しました。
花王の生物化学研究グループは、実験用のマウスを水流の中で泳がせて泳ぎ疲れるまでの時間を、カテキンを含んだ緑茶抽出成分を10週間h以上食べさせたマウスと食べていないマウスとで比較しました。その結果、緑茶成分を食べたマウスが、8〜24%長く泳ぎ続けられることがわかりました。
研究グループの村瀬孝利氏は、「1回だけ緑茶抽出成分を摂取しても効果は見込めず、毎日とり続けることが重要」だと指摘しています。持久力が高まる理由については、カテキンに体脂肪を効率的に燃やしてエネルギーに変換する作用があるためと推測されています。
緑茶をペットボトルで気軽に飲めるようになった昨今、緑茶を飲む機会は食後だけではなく折々の機会に広がりました。しかし、村瀬氏が指摘するように、カテキンにこれらの効果を期待するには『継続的にとり続ける』ことが大切です。カテキンの一日の摂取量がどの位かは、まだはっきりとした数字は出されていませんが、サプリメントでの補給もおすすめの摂取方法です。
■「グリーンティー・エキス」
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